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停留睾丸のチェック健康診断を!!

停留睾丸という疾患をご存知でしょうか?

まだ去勢手術を受けられていない男の子(オスの)のワンちゃんをお持ちでしたら、一度股のところをソッーと触ってみて2つプラーンとあるかどうか確認してみてください。

睾丸、ありましたか??

今からお話する患者さんのワンちゃんは、右側の睾丸が生まれつきに陰嚢に無く、股の付け根の鼠径部という所で止まってしまってました。

それから10年近くも月日が経ってしまい、ご覧のように異常に大きく腫れてしまい,

ご心配でノア動物病院を来院されました。

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赤ちゃんの頭ほどの塊が(青い矢印)右側の睾丸でその上に見えている少し黒っぽい小さな塊が、左側の本来の睾丸です。

男の子(雄)の場合、もともとお母さんのお腹にいるときには両方の睾丸はお腹の中の腎臓のすぐそばにあります。

それが、生まれてから徐々に陰嚢という睾丸を入れる袋に降りてくるのです。

この過程で何らかの不具合が生じた場合睾丸が左右両方、あるいは片方が腹腔あるいは鼠径部に残ってしまう状態を停留睾丸と言います。

この病気は、幸い痛み等を伴いませんのでしばらくは問題ないように見えますが、実はとても怖い影響を及ぼし始めることがあります。

それは停留した睾丸が腫瘍化する危険性があるということです(一部データでは正常の睾丸に比べて20倍の危険性)

しかも腫瘍化した悪い睾丸から、体の大事な血液を作る骨髄を破壊するような悪いホルモンが出て、気付いて慌てて悪い腫瘍を取り去っても貧血の状態は改善しないで,

それが原因で命を落とすケースもあります。

このような危険な状態にならないためには、ご自分のワンちゃんの性器の状態もたまには確認することが大切です。

もし少しでもご不安な様子があれば動物病院へご相談されるとよろしいでしょう 😛

この子はその後手術をしました。

 ご覧のように大きさの違う左右の睾丸が無事に摘出されました。

これでしばらく腫瘍の影響を観察し、幸い問題が無ければ今まで以上に今回の手術で(基本は去勢手術です)生活の質は向上することが期待できるでしょう!